僕が漫画系コラを作るときに気を付けていること その1
始めに
Twitter、いろんなコラが流れてきますよね。キャラクターを題材にした雑コラや、漫画をつかったコラ等、画像編集を主にしていない人でも作っている姿を見受けることができます。今回のエントリでは、そのようなコラから特に「漫画系コラ」について書いていきたいと思います。
※「俺は雑コラマンだから」「正直コラにクオリティを求めてない」という方はブラウザのタブを閉じるなり戻るボタンを押すなりしてください。
フォント関連
漫画は絵と文字が生み出す芸術ですから、絵だけではなく文字、フォントの側面も重要になります。また、絵は多少切り抜きが雑でも許せたりしますが、フォントは違和感を覚えやすい面があるため、注意して加工する必要があります。
漫画に使われるフォントの種類
漫画のフキダシでは「アンチック体」というフォントがよく使われます。アンチック体の特徴としては「漢字はゴシック体」「ひらがな・カタカナは明朝体に近い」という事でしょうか。(厳密に言えばひらがなやカタカナの明朝は明朝体とは言いませんが)実際見てみれば「漫画っぽいな」とわかるでしょう。
漫画・同人誌に役立つフリーフォントガイド〜アンチック体・見出し・口調〜コミック描くのに必要なフォントは何? | デザインのブログ〜フォントや素材制作 ここを見ればわかりやすいでしょう。僕は「やさしさアンチック」を使っていますが、他のフォントも特徴があって面白いですね。
さて、フキダシの中身をいじるときはアンチック体は必須と言えます。全ての文字を明朝に統一したりゴシック体にするならまだ統一性がありマシではありますが、極力アンチック体を使えると良いでしょう。アンチック体同士なら違うフォントでも違和感はかなり少なくなります。ここでダメな例を提示してみましょう。画像は美味しんぼの「ラーメン三銃士」より。
これは上のフキダシの「ラーメン」がゴシック体になっています。ゴシック体ではひらがな・カタカナ特有の「柔らかさ」が伝わりにくいところがあるため、違和感を覚えます。そして、下の「三銃士」は明朝体になっています。これも上と比較すると違和感を覚えるでしょう。このように、フォント一つで感じる違和感はかなり変わります。次に良い例を提示します。
「ラーメン」と「三銃士」どちらもやさしさアンチックにしてみました。元々のフォントとは多少違うので全く違和感が無いわけではありませんが、かなり軽減されたと思います。このように、フキダシにはアンチック、ナレーションには・・・というように使い分けていけると良いでしょう。(例は元々の画像の解像度を重視し、解像度を72のままとしたため若干フォントが荒いですがご了承ください。)
フォントのサイズ
サイズを合わせる事はデザイン界隈では常識でしょう。同じプレゼンの中にいろいろなフォントサイズを詰め込んでしまうと目立って欲しい文の重要性が薄れたりしがちです。フォントだけでなく、マージンやアイコンの円の大きさ・・・いろんなところでサイズを合わせることは重要になってきます。コラでも同じで、フォントサイズを合わせることで自然な感じを演出できるでしょう。
これは極端な例ですが、フォントサイズや行間も揃えるようにしましょう。
フォントを合わせるときは隣の文と見比べてちゃんと揃っているか確認すると良いでしょう。
フォントの背景
これはサイズやフォントを気を付けている人でも引っかかりやすいミスです。改変したい文をいったん何もなかったように塗りつぶすわけですが、基本的に転がっている漫画の素材は基本的に背景が若干暗くなっています。それを無視して真っ白に塗りつぶしてしまうと、これまた違和感の原因となってしまいます。塗りつぶすときは背景を一回スポイトで色をコピーしましょう。
微妙に「三銃士」の背景が白いのに気づくでしょうか。この素材は背景が白めだったから良いものの、素材によっては背景が黄ばんでいたり暗かったりしがちです。前述した2点よりは重要性の低い点ではありますが、こういうところにも気を配れると良いでしょう。
背景をスポイトでとる方法の他に、二階調化して完全に白黒に分けてしまう方法もあります。しかし、二階調化は画質の悪い差を際立たせてしまうのでなるべく避けましょう。
以上の事を気を付けて作ったコラがこちら。
http://t.co/9UKhNEFQzy ボルテスキアナLv6 烈風三銃士を連れてきたよ。
— くろてい (@blacktails2) 2014, 6月 22
実は初コラです。次のエントリでは画像について書いていきたいと思います。